イベントレポート:CS Beer Bash OSAKA Vol.10に参加して

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CS Beer Bash OSAKAとは?

【関西を中心にCS(Customer satisfaction)業界を盛り上げていきたい!】とのコンセプトで大阪で毎月開催している、「CS Beer Bash OSAKA」というイベントに参加して参りました。今回はその参加レポートです。

”業種を超えてCS担当者やCSと連携する関連部署の担当者が集い、LT(ライトニングトーク)やパネルディスカッションを通じてCSの価値を創造します。また、イベントは懇親会を主体としたコンテンツで構成しており、参加者同士の交流を重視しております。”とのことで、私自身は、普段よく参加しているWordPressのコミュニティ「WordBench」で紹介を受けて、今回2度目の参加になりました。

かくいう私は、2018年から社内SEとフリーランスの2足草鞋になったものの、大学卒業後にIT業界に入ってからは、メーカー系のベンダーでずっと運用・保守担当やプリセールス部門で働いていました。IT業界では開発エンジニア・プログラマが最も人気がありますし、多くの方が憧れる存在ではあるので、「ホント運用保守担当って地味だよね〜、」とよく同僚と話をしていました。しかし、プログラマだけで仕事が回る訳でなく、自分たちの仕事ももっと評価してほしいし、注目もされたいという気持ちが少なからずありました。

ですから、このイベントの開催を聞いた時には、「参加してみたいな」と素直に思った次第です。

司会進行は、さくらインターネット・西村さん

 

前置きが長くなりましたが、今回のイベントは、さくらインターネットの榎本さん、武市さん、ファーストサーバの小笠原さんの3人のライトニングトーク(LT)がありました。

LT(1):外からみたCS ~CS未経験者のおもうこと:武市 典子 さん

最初は、さくらインターネットの武市さんの発表です。「外から見たCS~CS未経験者のおもうこと」というタイトルの発表でした。
武市さんは、社会人としてのキャリアを幼稚園教諭からスタートし、化粧品会社の研究アシスタントや経理担当などの複数の職種を経て、さくらインターネットに入社され、5年ほど料金計算業務を担当されたのち、今年の春からカスタマーリレーション部に異動され、CS向上に繋がる社内への提案を行うお仕事をされておられます。

さくらインターネットに入社される前までは、CSのイメージは、クレームが多そうとか、マニュアル完備されていそう、電話口の声が綺麗な人が働いているといった、テレビコマーシャルやドラマのワンシーンのような漠然としたイメージを持っていたそうです。しかし、実際に入社してみてCSの研修に参加すると、優しい人が多い、本気でお客様のことを考えているといった仕事姿勢に対するイメージが変わったことや、さくらインターネットでは自由でラフな装いで働いている人が多いという印象を受けたそうです。

研修後に料金計算業務の実務を担当されてからは、CSの人たちは一生懸命働いているけど、社内の他部署に実態が伝わっていなかったり、情報共有ができていない問題点に気が付いたそうです。具体的には、仕様変更やリリース情報の入手が遅れて対応が後手後手になっていたり、効率化や自動化の仕組みに取り組めていない状況があるのに他の部署にはその苦労がわかってもらえなかったり、判断の難しい問い合わせなどを担当者が抱えている状況があったり、お客様の情報は持っているのに、社内で発言する機会が少なかったり、とCS担当の方の苦労を垣間見たそうです。
私自身も会社が違うとはいえ、CSに関わる担当者なら誰しも悩むことなどな、とうなづきながら聞き入っておりました。

武市さんは今年春から、CSの向上に繋がるための社内提案を行うために、分析・企画の業務に取り組んでおられるということです。
同時に、さくらインターネットさんでは、CSの向上に繋がる社内提案を行っていくための部署、担当者を設けているということろに感銘を受けました。
また、CS担当の方々とお仕事されている中で、社内の問題点を客観的に分析し、提案ができるというのは、容易いことではなく、様々なお仕事を経験された武市さんだからこそ、CSをよくしていこうという原動力になっていると感じました。

LT(2):同業他社とガチで意見交換を実施してみて見えてきたもの(仮):小笠原 正記 さん

続いては、ファーストサーバで10年以上、業務部門を担当してきたという小笠原さんが登壇されました。
小笠原さんは、同業他社である、さくらインターネットの松居さんとガチで意見交換し、CSに対する意識が変わったという発表です。
同業他社と業務内容について意見交換するという話は、私も全く経験もなく、話も聞いたこともないので、非常に興味深く拝聴しました。
CS Beer Bashの第1回と時を同じくして、「業務部門でも意見交換しましょうよ」というお誘いをさくらインターネットさんからあって、複数回にわたって意見交換する場を設けたとのことでした。その際には、成果やノルマを設けない、猫を被らない、ネタ自慢や質問大会をするといった、おおよそ会議の進行セオリーとは全く逆のスタンスで取り組んでおられたようです。

その結果、悩みを共有できたことはもちろん、他社であっても悩みはよく似ていることがわかったり(Excelが業務の中心であることなどが悩みだったり)、相手側では、逆に自動化に成功している業務範囲が把握できて、自分たちの会社が遅れを取っている部分を再認識できたりと成果があったとのことでした。そして、私自身も素晴らしいと思ったのは、業務部門の仕事が「大変な仕事」ではなく、「大切な仕事である」とポジティブな思考が参加メンバーにできたということです。最後に小笠原さんは、「おこがましいが、「業務」が会社を動かす存在になりたい!」というお気持ちを述べられて、発表を締めくくられました。

LT(3):CSぶっちゃけトーク:榎本 秀行さん

最後の発表は、さくらインターネットの榎本さん。普段は東京支社でCS部門の責任者をされておられる方です。
榎本さんのぶっちゃけトークは、ズバリ「給与(お金)」でした。榎本さんが調べてみると、CSを担当している人、の給与水準は決して高くない。当日は具体的な数字の発表もありましたが、このレポートではそれは伏せておきます。
(不快に思われる方もいるかもしれませんので・・・)

マズローの欲求5段階にある、報酬は一定水準以上になると不満解消要因にはならないとあるものの、現実的にはCS部門に所属している人たちでは一定水準に達しているとは言えず、理想の実現のためにはCSの価値を増大させ、経営に対して貢献していくことが重要だとおっしゃっておられました。

その観点から冷静に考え直してみると、CSの価値向上とは、満足されたお客様に対しては・・

  • 契約を継続してほしい
  • 追加注文してほしい
  • 口コミで他のユーザーに紹介してほしい

こういった視点を持って普段の業務に携わっているのか考えてほしい、そして成長を続けてほしいという、熱いメッセージを語られました。そして成長とは、できなかったことができるようになる、やったことがないことをやってみることであると。会場に集まったCS部門の担当者の皆さんは、このCS Beer Bash OSAKAを通じて、成長に繋げて行きましょう!
ということで、発表は締めくくられ、そのあとは懇親会となりました。

懇親会も普段はお話できない、レンタルサーバー会社のCS担当者の方々を中心にざっくばらんな情報交換ができてとても有意義な時間でした。

次回開催は5月30日(水)だそうです。

関西以外のCSのキーマンも参加されるようですので、興味のある方は参加されてみてはいかがでしょうか?

CSBBO Vol.11 ~CSイレブン+ONE から始まるCS communication~
https://csbbo.connpass.com/event/86055/

 

主催者の皆さま、ありがとうございました!!

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